コラッツ予想とは?
皆さんは「コラッツ予想」という数学の問題を知っていますか?
この問題は1937年にドイツの数学者であるローター・コラッツにより提唱された問題で、主張の内容自体は算数の内容だけで理解できるほど簡単である一方、未だに証明がされていない未解決問題です。
早速コラッツ予想の内容を見てみましょう!
主張
自然数\(n\)に対し、次のような操作を考える。
・もし\(n\)が奇数なら、\(n\)を\(3\)倍してから\(1\)を足す(つまり、\(n\)を\(3n+1\)にする)
・もし\(n\)が偶数なら、\(n\)を\(2\)で割る(つまり、\(n\)を\(\frac{n}{2}\)にする)
このとき、どんな自然数\(n\)からスタートしたとしても、上の操作を何回か行えばいつかは必ず\(1\)になるのか?
といった問題です。
具体例
たとえば\(n=5\)のときについて見てみましょう。
まず\(5\)は奇数なので、\(3\)倍して\(1\)を足すことで\(16\)になります。
\(16\)は偶数なので、\(2\)で割って\(8\)になります。
\(8\)は偶数なので、\(2\)で割って\(4\)になります。
\(4\)は偶数なので、\(2\)で割って\(2\)になります。
\(2\)は偶数なので、\(2\)で割って\(1\)になります。
これより、\(5\)に対してはコラッツ予想が成り立つことが分かります。
同様に\(7\)については
\(7\rightarrow 22\rightarrow 11\rightarrow 34\rightarrow 17\rightarrow 52\rightarrow 26\rightarrow 13\rightarrow 40\rightarrow 20\rightarrow 10\rightarrow 5\rightarrow 16\rightarrow 8\rightarrow 4\rightarrow 2\rightarrow 1\)
となり、\(7\)でも成り立つことが分かります。
(同じことを\(27\)についてやってみると、\(111\)回もの操作を経て\(1\)にたどり着きます!)
証明の難しさ
実はこの予想は\(2^{68}(=295147905179352825856)\)以下のすべての自然数について成り立つことが、コンピューターの計算により分かっていますが、だからといってすべての自然数に対して予想が成り立つということは言えません。(実際、かなり大きな数で初めて反例が見つけられた問題もあります。)
この予想を証明するためには
① \(1\rightarrow 4\rightarrow 2\rightarrow 1\)以外でループするパターンが存在しないこと
② 操作を繰り返すことで無限に大きくなるような数が存在しないこと
の2つを証明する必要がありますが、それに対するアプローチの仕方があまり分かっていません。
一方で2019年にオーストラリアの数学者であるテレンス・タオが「コラッツ予想はほとんどすべての自然数について成り立つ」という内容の論文を発表していることから、少しずつ証明に近づいてはいます。
(投稿日の2026年1月10日時点でも「コラッツ予想を証明した」とされる論文が掲載されていますが、まだ査読(論文の内容の専門家によるチェック)が完了していないことから本当に正しいかどうかは分かりません。)
まとめ
コラッツ予想を証明した人には現在懸賞金として1億2000万円が用意されているそうです。
この記事を読んでコラッツ予想に興味を持ってくれた人、ぜひ一度証明にチャレンジしてみてください!
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