はじめに
雨の日や湿度の高い日に、
「なんか髪が広がる……」
「せっかくセットしたのに、うねる!」
「いつもより髪がまとまらない!」
なんて経験、ありませんか?
実はこれ、ただの「雨だから」ではありません。
髪の毛の中で起こっている“化学的な変化”が関係しています。
今回の「化学でなるほど」は、
「なぜ湿気で髪の毛がまとまらなくなるのか?」を化学の視点から見てみましょう!
① そもそも髪の毛って何でできている?
髪の毛の主成分は、ケラチンというタンパク質です。
タンパク質は、たくさんのアミノ酸がつながってできています。
そして、このケラチンの中には、
-NH-
-C=O
など、水分子と関わりやすい部分があります。
つまり髪の毛は、
「水とまったく無関係な物質」ではない
ということ。
むしろ、髪の内部では水分が入り込んだり、出ていったりしていると言われています。
② 髪の形を支えている「結合」
ここが今回の重要ポイント!
髪の毛の形は、タンパク質の分子同士のさまざまな相互作用によって保たれています。
その中でも、湿気と深く関係しているのが
水素結合
です。
水素結合は、分子同士をゆるく結びつけるような相互作用。
髪の毛のケラチン分子同士にも、このような相互作用が存在します。
そして……
水分が増えると、この結びつきの状態が変化します。
③ 湿気が多いと、髪の中に水分が入り込む
雨の日は空気中の水蒸気が多く、湿度が高くなります。
すると髪の毛が空気中の水分を取り込みやすくなります。
イメージとしては、
乾燥した髪
↓
ケラチン同士の相互作用が比較的保たれている
↓
湿気を吸った髪
↓
水分子が入り込んで、相互作用の状態が変化する
という感じ。
その結果、髪の内部の構造や形が少し変化しやすくなると言われています。
④ だから「うねる」「広がる」!
髪の毛は、1本1本が完全に同じ形をしているわけではありません。
もともとの髪の形やダメージの程度によって、水分の吸収され方にも違いがあります。
そのため湿気を吸うと、
- 一部だけ膨らむ
- 髪の形が変わる
- うねりが出る
- 髪同士がまとまりにくくなる
などの変化が起こります。
つまり、
☔ 雨の日の髪の「うねり・広がり」
↓
湿気を吸収
↓
髪内部の水分量が変化
↓
タンパク質同士の相互作用や髪の形に影響
↓
まとまりにくくなる!
というわけです。
⑤ 「髪が傷む」と「まとまらない」は少し違う!
ここはちょっと注意したいポイント。
「雨の日は髪が痛む」と言われることがありますが、
雨に濡れたから、それだけで髪の毛が大きく傷む
という単純な話ではありません。
雨の日に目立つ「広がり」や「うねり」は、主に湿度によって髪の水分状態が変化することが関係しています。
一方、髪のダメージには、
- ヘアカラー
- パーマ
- 紫外線
- 摩擦
- 高温のヘアアイロンやドライヤー
など、さまざまな要因が関係します。
つまり、
「雨の日にまとまらない」=「髪が一気に傷んだ」
ではないと言われています。
🧪 ここで化学のポイント!
今回覚えておきたいのはこの3つ!
POINT ①
髪の主成分はケラチンというタンパク質
POINT ②
髪の形には分子間のさまざまな相互作用が関係している
POINT ③
湿気によって髪の水分量が変化すると、髪の形やまとまりやすさにも影響する
💡 化学で考えると、身近な現象が面白い!
「雨の日だから髪がまとまらない」
一見すると、ただの生活あるある。
でも、その裏側には
タンパク質
水分子
水素結合
分子間相互作用
といった、化学で勉強する考え方が隠れています。
受験勉強で出てくる「タンパク質」や「水素結合」も、
実は教科書の中だけに存在しているわけではありません。
毎日の生活の中でも、ちゃんと働いているんです。
🧠 今日の「なるほど!」
☔ 雨の日に髪がまとまりにくいのは……
湿気によって髪が水分を取り込み、髪内部の状態やタンパク質同士の相互作用が変化するから!
「雨だから髪がボサボサになる」
ではなく、
「水分子が髪の中に入り込んで、髪の状態を変えている」
と考えると、ちょっと化学っぽく見えてきませんか?🧪✨
一枚でまとめると!!!

📝 THE DOOR「化学でなるほど」
身近な現象にも、ちゃんと理由がある。
次に雨の日に髪がまとまらなかったら、
「湿気め……😇」ではなく、
「水分子がケラチンに影響してるのか!」
と思い出してみてください。
※この記事は【教科別ミニ読み物】の一部です。
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