共通テスト国語は、評論・小説・古文・漢文と幅広いジャンルから出題されます。
試験時間は90分。文章量の多さに加え、評論でグラフや表などの資料が、小説では登場人物の会話や行動が設問のカギになることが多いです。ここでは具体例を交えながら、共通テスト国語の攻略ポイントを整理します。
共通テスト国語の特徴
① 文章量が多い
評論・小説に加え、古文・漢文も含まれます。1題にかけられる時間は限られているため、丁寧に読みすぎると時間が足りません。
② 資料や図表との組み合わせ
近年の出題では、本文に加えて グラフや表が並ぶケース が多く見られます。
- 例:評論文に「日本人の読書時間の減少」がテーマ → 横に「年代別の読書時間のグラフ」
→ 設問「本文とグラフの関係を正しく説明しているものはどれか?」
③ 会話文やアンケートを絡めた小説
小説では、人物の心情や行動を資料と関連付けて考えさせる形式が増えています。
- 例:主人公の発言と「アンケート調査の結果表」が並ぶ
→ 設問「主人公の考えにもっとも近い意見はどれか?」
④ 論理的思考を問う設問
単なる要約ではなく、本文+資料を根拠にした解釈や推測が求められます。
時間配分の目安
- 現代文(評論):25分
- 現代文(小説):20分
- 現代文(資料読み取り):10分
- 古文:20分
- 漢文:15分
※得意・不得意によって調整してOK。大切なのは「全問に手を付ける」ことです。
解き方の目安
- まず設問を先読みして、本文で見るべき“キーワード”を把握。
- 易しそうな設問から先に解き、迷った問題は即マークして後回し。
- 本文へは線を引く・段落番号を書く・要旨を一語でメモ。
試験中の具体的な手順の目安
① 試験開始 → 全ページをざっとめくる(1分)
② 各大問の設問を先読み(各大問30〜60秒)→『解く順』を決める
➂ 易しい設問を先に片付ける(確実に得点)
④ 解けない設問は番号に印(★)をつけて飛ばす
⑤ 残り時間で★を戻って処理・根拠を再確認
現代文(評論)
- 設問を先読みして「何を聞いているか」を把握(要旨?接続語?語句の意味?)
- 本文1段落目で筆者の立場・テーマを把握する(最も大事)
- 段落ごとに「主張(A)」「根拠(B)」「具体例(C)」を書く
- 問に応じて該当段落に戻り、根拠行を探して選択肢を消去
- 最終判断は必ず本文の根拠に基づく選択肢を選ぶ
現代文(小説)
- 登場人物表を作る(名前/立場/関係/直近の心情)
- 会話文の主語を必ず確認し、文脈で感情の動きを追う
- 心情変化や動機を聞く問題は、該当行の前後を必ず読む
古文
- まず助動詞・活用語尾をチェック(~む/~けり/~べし など)
- 主語を補いながら読み下す(現代語順に直す)
- 設問は「訳の正確さ」か「文法」かを見分け、該当箇所へ戻る
漢文
- 返り点と句読点を素早く振る(まず全文を何となく音読)
- 句形(之・者・也・乎など)の役割を判断
- 設問は「語句の意味」「句の働き」「読み下し」のどれかを把握して該当箇所へ
高得点のコツ
現代文(評論)
- 設問文のキーワードと本文の同義表現を結びつける癖をつける
- 『選択肢の言い回し』で「本文にない断定表現」があれば消す
- 要旨問題は「筆者の主張+理由」を必ず含める
現代文(小説)
- 問の選択肢は「描写の根拠」と照らし合わせる
- 感情語(悲しい、嬉しい)だけで判断せず、行動の裏取りをする
勉強法のポイント
現代文(評論・小説)
- 設問を先に読み、どの情報を拾うべきか意識する
- 接続詞・指示語に注目し、論理の流れをつかむ
- グラフや表は「本文のどの部分と対応しているか」を確認
- 小説では人物の心情+資料の対応関係を押さえる
古文
- 単語・文法の知識を優先的に強化
- 主語や敬語を意識して読む
- あらすじを素早くつかむ練習を重ねる
漢文
- 基本句形を暗記し、書き下しに直せるようにする
- 問題数が少ないため、確実に得点できるよう基礎固め
まとめ
共通テスト国語を攻略するカギは、
- 大量の文章を素早く処理する速読力
- 本文と資料を結びつけて考える論理力
- 古文・漢文の基礎知識の徹底
この3つです。演習時は必ず時間を計り、自分の解き方の「型」を作っておくことが合格への近道になります。
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