共通テストの数学は、かつてのセンター試験と比べて「読解力」や「思考力」をより重視する形式へと変化しています。
与えられた状況から必要な情報を読み取り、論理的に考えて答えを導く力が求められるため、単なる公式暗記やパターン学習では対応しきれません
目次
試験の基本構成と特徴
数学Ⅰ・A
- 試験時間:70分
- 基本分野から融合問題まで幅広く出題
- 文章量が多く、情報整理と時間配分が鍵
数学Ⅱ・B・C
- 試験時間:70分
- 「Ⅱ」から3単元必答、「B」「C」から3単元選択
- 二次・私大レベルの応用問題を簡略化して出題することもあり、思考力と計算力の両立が問われる
攻略ポイント①:公式を覚えるだけでなく「なぜそうなるか」を理解する
- 公式や定理を丸暗記ではなく、根拠ごと理解することが必須
- 「なぜその式が成り立つのか」を自分で説明できるレベルを目指す
- 余裕があれば、公式の証明にも挑戦すると応用力が飛躍的に伸びる
共通テストでは、単純な計算よりも、設定の中で式を作り出したり、データを分析したりする力が問われます。
表面的な暗記ではなく「考える数学」を意識して学習することが、長文問題にも対応できる土台となります。
攻略ポイント②:読解力を鍛える
- 問題文が長い=読解力が数学力に直結
- 与えられた条件の意味を正確に読み取る力を鍛える
- 日常的に「他人の解答を読む」「数学の議論をする」練習が有効
共通テストの数学は、身近な題材(噴水の放物線・電柱の影など)をもとに出題されます。
問題文中の条件を読み落とすと致命的なミスにつながるため、読解+論理整理の力を意識的に鍛えましょう。
攻略ポイント③:時間配分を意識し、実戦形式に慣れる
- 70分で全問を解く練習を必ず行う
- 満点を狙うより、取れる問題を確実に取る戦略が重要
- 「1問にこだわりすぎない」「後回しにする勇気」を持つ
最初のうちは時間を気にせず丁寧に解き、慣れてきたら過去問や模試で時間制限つき演習を行いましょう。
時間切れを防ぐには「読解」「計算」「マーク」それぞれのスピード感を把握し、11月頃までに70分感覚を身体に覚え込ませるのが理想です。
攻略ポイント④:計算力を「速く・正確に」鍛える
- 計算スピードよりも「自分の適正速度」を知る
- 問題冊子の余白を使い、見直しやすい書き方を意識
- 日々の基本問題演習で手を止めずに計算する習慣を
共通テストでは複雑な計算も多く、計算ミスが大きな失点につながります。
焦って速さだけを求めるより、正確さと整理された筆算を重視する方が結果的に速くなります。
攻略ポイント⑤:実戦演習で「問題形式」に慣れる
- 共通テスト形式の問題集・模試を積極的に活用
- 文章・会話・グラフなど、さまざまな出題形式を経験しておく
- 「思考→式の構築→判断」を一連の流れで処理できるようにする
実戦練習を重ねる中で、自分の弱点(読解・計算・時間配分)を明確にし、それぞれの改善策を立てましょう。
演習量を確保することが、得点安定の最大の鍵です。
まとめ
共通テスト数学では、
- 「考える力」+「読む力」+「処理する力」 の3点がバランスよく問われます。
- 公式を理解して使いこなし、時間配分を意識しながら正確に処理する力を磨きましょう。
「公式を知っているだけの数学」から脱却し、論理的に考え抜く数学を身につけることが、共通テストでの高得点につながります。

