問題
\(n\)を\(2\)以上の整数とする。それぞれ\(A,A,B\)と書かれた\(3\)枚のカードから無作為に\(1\)枚抜き出し、カードを元に戻す試行を考える。この試行を\(n\)回繰り返し、抜き出したカードの文字を順に左から右に並べ、\(n\)文字の文字列を作る。作った文字列内に\(AAA\)の並びがある場合は不可とする。また、作った文字列内に\(BB\)の並びがある場合も不可とする。これらの場合以外は可とする。たとえば、\(n=6\)のとき、文字列\(AAAABA\)や\(ABBBAA\)や\(ABBABB\)や\(BBBAAA\)などは不可で、文字列\(BABAAB\)や\(BABABA\)などは可である。作った文字列が可でかつ右端の\(2\)文字が\(AA\)である確率を\(p_n\)、作った文字列が可でかつ右端の\(2\)文字が\(BA\)である確率を\(q_n\)、作った文字列が可でかつ右端の文字が\(B\)である確率を\(r_n\)とそれぞれおく。
(1) \(p_2,q_2,r_2\)をそれぞれ求めよ。また、\(p_{n+1},q_{n+1},r_{n+1}\)を\(p_n,q_n,r_n\)を用いてそれぞれ表せ。
(2) \(p_n+2q_n+2r_n\)を\(n\)を用いて表せ。
(3) \(p_n+iq_n-(1+i)r_n\)を\(n\)を用いて表せ。ただし、\(i\)は虚数単位である。
(4) \(p_n=r_n\)を満たすための、\(n\)の必要十分条件を求めよ。
方針
(1) \(p_2,q_2,r_2\)についてはすぐに求まるだろう。
\(p_{n+1},q_{n+1},r_{n+1}\)を\(p_n,q_n,r_n\)を用いて表すことについても、解答に示したように「推移図」というものを使って考えればすぐに解ける。
(2),(3) この式の形から、(2) では\(p_{n+1}+2q_{n+1}+2r_{n+1}\)を、(3)では\(p_{n+1}+iq_{n+1}-(1+i)r_{n+1}\)を計算することで等比数列型の漸化式に帰着できるだろうと予想できてほしい。
そうすることで比較的簡単に求めることが出来る。
(4) (2),(3)の結果の\(r_n\)に\(p_n\)を代入して得られる式を連立することで、\(p_n=\frac{2}{5}(\frac{2}{3})^{n-1}-\frac{4}{45i}(-\frac{1+i}{3})^{n-2}\)となる。
ここで「確率は常に実数になる」という当たり前の事実を思い出すと、\(p_n\)の中の\((-\frac{1+i}{3})^{n-2}\)という部分は純虚数になってくれないと困る。
そのための条件を極形式を用いて考察すれば、\(n\equiv 0(\mod 4)\)であると分かる。
後はその逆「\(n\equiv 0 (\mod 4)\)ならば、\(p_n=r_n\)」もおそらく成り立つだろう、という発想をもとにそれを証明することで解答完了となる。
解答



