【数学】2025年 慶應義塾大学 理工学部 大問1 解答解説

問題

(1)複素数平面上で, 方程式\(|z+i|=2|z-\sqrt{3}|\)を満たす点\(z\)全体が表す図形は, 中心が(ア), 半径が(イ)の円である。

(2)\(n\)を自然数とする。1から\(n\)までの自然数の中で6または8または9で割り切れるものの個数を\(a_n\)で表す。このとき, \(a_{30}=\)(ウ)となる。また、\(a_n=1000\)を満たす最大の\(n\)は(エ)である。

(3)\(f(x)\)を微分可能な関数とし, \(g(x)=x^3+x\)とする。関数\(g(x)\)は微分可能な逆関数\(g^{-1}(x)\)をもつ。定数\(t\)に対して, 関数\(t^2x^2-f(g^{-1}(x))\)は\(x=t^3+t\)で極値をとるとする。このとき, \(f'(t)\)を\(t\)の多項式で表すと\(f'(t)=\)(オ)となる。次に, 任意の定数\(t\)に対して, 関数\(t^2x^2-f(g^{-1}(x))\)は\(x=t^3+t\)で極値をとるとする。このとき, \(f(0)=-2\)ならば\(f(1)=\)(カ)である。

方針

(1)両辺を2乗して整理し、再び円の方程式の形に変形する。典型問題なので確実に得点したい

(2)(ウ)については、直接数え上げて求めた方が確実である。

(エ)については和集合の要素の数の公式\(n(A\cup B\cup C)=n(A)+n(B)+n(C)-n(A\cap B)-n(B\cap C)-n(C\cap A)+n(A\cap B\cap C)\)を用いて解いていくが、その際に条件を満たすものの個数が6,8,9の最小公倍数である72を周期として変化することに気づけたら早い。

(3)逆関数の微分公式や逆関数の性質を用いて解いていく問題である。

逆関数については演習量が少ない人が多いと思うため、この問題を通して復習をしてもらいたい。

また、逆関数の微分公式\((g^{-1})'(x)=\frac{1}{g'(g^{-1}(x))}\)については、導き方も確認して欲しい。

(\(g(g^{-1}(x))=x\)の両辺を\(x\)について微分すれば分かる)

後半については\(f(x)\)の導関数が定まったことから、\(0\)から\(x\)での定積分と条件式\(f(0)=-2\)から\(f(x)\)を求める。

解答

補足

この問題については難しい発想が必要とされていないため、確実に得点をしてもらいたい。

また、記述が不要で答えのみを書く問題では記述による部分点が狙えないことから、より一層計算ミスには注意してもらいたい

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