問題
座標平面上の点\(P(1,1)\)と点\(Q(1,-1)\)および曲線\[C:y=\frac{1}{x-4}\ \ \ (x>4)\]を考える。
(1)曲線\(C\)の接線で点\(Q\)を通るものは存在しないことを証明しなさい。
(2)曲線\(C\)の接線で点\(P\)を通るものを\(l\)とし, \(C\)と\(l\)の接点を\(A\)とする。このとき, \(l\)の方程式は\(y=\)(キ)であり, 点\(A\)の座標は(ク)である。また, 曲線\(C\)上の点\(B\)が\[\overrightarrow{PB}\cdot\overrightarrow{PA}+\overrightarrow{PA}\cdot\overrightarrow{AQ}+\overrightarrow{AB}\cdot\overrightarrow{AQ}=-\frac{2}{3}\]を満たすとき, 点\(B\)の座標は(ケ)である。
(3)\(A,B\)を(2)で定めた点とする。正の数\(t\)に対し, 曲線\(C\)の点\(R(t+4,\frac{1}{t})\)は点\(A\)と異なるものとする。線分\(AR\)を\(2:1\)に内分する点を\(S\)とし, 線分\(BS\)を\(3:2\)に内分する点を\(T(u,v)\)とするとき, \(u\)を\(t\)の式で表すと\(u=\)(コ)である。また, \(uv\)の値は\(t=\)(サ)のとき最小となる。
方針
(1)まずは接線の方程式を求める。
次に(1)の条件を満たす接線が存在すると仮定して、\((x,y)=(1,-1)\)を接線の方程式に代入して考える。
(2)前半は(1)とほぼ同様の方針により解ける。
後半は前半で求めた結果をもとに、\(B(s,\frac{1}{s-4})\ (s>4)\)とおいて内積の計算をして求める。
(3)内分点の公式をあてはめることで点\(R\)の座標を求め、同様にして点\(S\)の座標を求める。
その後\(uv\)を計算すると\(uv=\frac{6}{25}t+\frac{49}{25t}+\frac{31}{10}\)という形が出てくるため、\(\frac{6}{25}t,\frac{49}{25t}>0\)に注意して相加平均・相乗平均の大小関係を用いる。
解答

補足
この問題は難しい発想が必要とされていないため、確実に得点をしてもらいたい。
(3)は微分を用いることでも解けるが、相加平均・相乗平均の大小関係を使える形だと気づくことができれば早く解ける。
日頃から相加平均・相乗平均を使うサインには敏感になっておこう。

